『お灸教室入門』講座でもぐさ作りを開催
昨日は塩尻市民カルチャーセンターで、第1回目(全6回)の『お灸教室入門』の講座を行いました。
第1回目は「お灸で使うもぐさを作ろう!」です。
お灸で使うもぐさの材料はよもぎ。キク科の多年草で日本の日当たりのよい山野にたくさん自生しています。
春の若い芽を摘んでお餅(もち)にいれると「よもぎもち」ができます。
また、夏には1m前後に成長して秋には小さな白い花をつけます。
名前の由来は、あちこちに生えている草のため「四方(よも)草」。よく萌(も)え出る草で「善萌草」。よく燃える草で「善燃草」といろいろと由来があるようです。
そして、よもぎには止血作用があり、生の葉っぱを手のひらでもんで、虫刺されや、切り傷、打撲、水虫などの患部に使っていました。
天日乾燥したよもぎの葉は煎じてよもぎ茶になります。今回の講座ではよもぎ茶も参加者の方々に飲んでいただきました。
香りは強いですがさっぱりとした味のお茶です。
また、天日干ししたよもぎは入浴剤としても使われています。
よもぎのもつ鎮静作用でリラックス効果が期待でき、美容やあせも、冷え症や腰痛、神経痛、リウマチ・風邪などの改善にも効果を発揮しています。
お灸の材料として使われるよもぎは、6月~7月にかけて採取されます。
よもぎの葉をよく見ると、表面が緑で裏面は綿毛で白っぽくみえます。
この綿毛がもぐさの原料なのです。
採ってきたよもぎは、天日干し→火力乾燥→粉砕→石臼で挽く→葉肉、葉脈と綿毛を分離→不純物を取り除く。こうした工程を経てもぐさは完成します。
ところで、よもぎ100kgのよもぎでどれくらいのもぐさができると思いますか?
なんとたった500gしかできないそうです。
さて、今回の講座では乾燥した近江産のよもぎを、石臼に代わりにすり鉢とすりこぎを使って、よもぎを何度かふるいにかけてもぐさを参加された方々に作っていただきました。
そして参加された方々には、ご自身で作ったもぐさを、スライスしたしょうがの上にのせて、手にある「合谷」というツボにお灸をしてもらいました。
お灸の熱でしょうがの薬効成分が身体の内部に深くじんわりと届き、心地よい温熱を感じることができます。
今回のもぐさ作りは参加者の方々にとても喜んでいただけたと思います。
次回の『お灸教室入門』についてです。
現在、新型コロナウィルスの影響で、マスクがなかなか手に入り難い状態が続いています。
そこで、次回は予定を繰り上げて『もぐさマスク作り』と『花粉症』をテーマに行う予定でおります。次回開催は2月27日の木曜日です。