信州の郷土食『やしょうま』と米粉の効能
◎『やしょうま』という名前の由来
春先に作られる信州の郷土食に『やしょうま』という食べ物があります。
やしょうまは、お釈迦様の命日とされる旧暦の2月15日、あるいは月遅れの3月15日に仏壇にお供えする餅菓子です。
このやしょうまの名前の由来ですが2つ説があります。
ひとつは、お釈迦様の弟子であるヤショが、お釈迦様の好物であったお団子を作り、それを食べたお釈迦様が「ヤショうまかった」といって亡くなったことからこの名前がついたという説。
もうひとつは生地を片手で握った指の跡が痩せた馬の背に似ていることから「やせうま」から「やしょうま」になったという説です。
この時期になるとやしょうまは農産物直売所などでよく売られています(写真下)。
いろいろの絵柄があってどれにしようか迷ってしまいます。とてもカラフルな絵柄でかわいらしいですね。
安曇野で作るやしょうまは、ゴマやクルミなどを入れたり、色付けをして、梅、桜などの模様を作ります。
そのまま食べてもいいいし、固くなったら電子レジやオーブントースターで焼いて食べてもおいしいです。
私がこのやしょうまという郷土食を初めて知ったのは、今から20年ほど前。
他県から引っ越してきたので、そのころはあまり信州のことは知らないころでした。
当時勤めていた職場の方の家でやしょうまという食べ物を初めて知りました。
知っただけでなく、実際に作るという体験もさせてもらいました。
シンプルな絵柄でも形の整ったきれいな絵柄にするのは意外に難しかったのですが、どんな絵柄になっているか、切ってみるまで分からないところもあってとても作って面白かったことを覚えています。
『やしょうま』の材料は、米粉、砂糖、塩です。
この材料に熱湯を入れてよくこねた生地を作って蒸していきます。
それから赤や緑、黄色といった着色した生地を絵柄に合わせて組み立てて作っていきます。
今回久しぶりに2色の生地をくるくる巻いて作るだけで、簡単にできる渦巻き模様のやしょうまを作って見ました。
赤色の生地は食用色素で、茶色の生地はココアで着色してみました。
あまりうまくできなかったので、来年は花柄のやしょうまに挑戦してみようと思います。
◎『やしょうま』の主原料米粉の効能
このやしょうまの主原料である米粉は栄養価が高く、とても健康効果に役立ちます。
まず豊富な食物繊維が腸内環境を整え、便通を促進する効果があります。
ビタミンB群(ビタミンB1,B2,B3,B6)も豊富に含まれています。
これらのビタミンはエネルギー代謝や神経機能に関係していて、ストレスや疲労の軽減につながります。
カルシウムや鉄、マグネシウムなどのミネラルが含まれていて、骨や歯の健康を保ち、血液の酸素運搬や免疫機能の維持にも重要な役割を果たしています。
さらに米粉は消化吸収が比較的ゆっくりで、血糖値の上昇を示す指標であるGI値が低い特徴があります。
そのため、血糖値の急激な上昇を抑え、血糖コントロールに適した食材なのです。
また小麦粉と比べてグルテンが含まれていないため、グルテンアレルギーのある人やグルテンフリーの食事をしたいと思っている人にはおススメです。
米粉はバランスの取れた栄養で、健康維持や食生活の改善に役立つ食材です。
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