『水無月の夏越しの祓い』と夏の養生

tinowa

6月27日に関東甲信越は梅雨明けして以来、連日暑い日が続いています。
熱中症にはくれぐれもお気をつけください。
熱中症については、環境省の熱中症予防情報サイトを参考になさってください。
nagosinoharaiさて、6月30日の今日は『水無月の夏越しの祓い』(みなづきのなごしのはらい)の日です。

「水無月」とは旧暦の6月をさす和風の月名。
『夏越しの祓い』とは、1年の折り返し点である6月30日に半年間の厄を祓い、残りの半年間を無病息災で過ごせるように祈願する神事です。
年末には『年越しの祓い』が行われます。

『夏越しの祓い』は宮中で行われていた行事ですがそれが全国の神社に広がっていきました。

起源は日本の神話に登場してくる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓い(みそぎはらい)に遡る(さかのぼるとされています。

私の住む安曇野市の穂高神社でも6月30日に『水無月の夏越しの祓い』が行われました。
私も半年の厄を祓うために穂高神社に出かけて行きました。

境内には人の背丈を超える大きな茅を束ねた茅の輪(ちのわ)が神前に立てられています。
この輪を8の字を書くように3回くぐることで厄を祓い無病息災を願います。

「茅の輪」のくぐり方はちょっと不思議なくぐり方です。まずは「祓(はら)へ給(たま)へ 守り給へ 幸へ給へ」と唱えながら行います。

はじめに、茅の輪の前に立ち、一礼してくぐります(一回目)
次に①左に廻って、茅の輪の前に立ち一礼してくぐります(二回目)
次に②右に廻って、茅の輪の前に立ち一礼してくぐります(三回目)
次に③左に廻って、茅の輪の前に立ち一礼してくぐり、ご神前に進んでお参りをします。

神社からいただいた「切麻(きりあさ)」という、紙を細かく切ったものを体に振りかけて身を清めてから茅の輪をくぐりました。
厄を払って残りの半年の息災を祈願してきました。

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この『夏越しの祓い』の時期にいただく和菓子があります。
名前は月名と同じ「水無月」です。

氷の形をイメージした三角形に切った白い「外郎」(ういろう)に小豆をのせて蒸した和菓子です。見た目は小豆がのってこってりとした感じに見えますが、意外にさっぱりとした味で見た目も涼しげです。

小豆は、日本では和菓子によく用いられています。
糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富で疲労回復に役立ちます。

水の代謝を助ける食材なので、利尿作用や解毒作用があり、むくみ解消に効果があります。
食物繊維が含まれているので、便秘気味の人にもオススメです。
また、脂質の酸化を抑えるサポニンを含んでいて、動脈硬化の予防にも効果があるといわれています。

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さて、明日からいよいよ7月です。
気温や湿度が高く体の不調が出やすい時期です。

「夏の養生」としては、この時期は身体をしっかり動かして汗をかき、身体が暑さに対応できるようにしておくことがたいせつになります。

冷房で冷やし過ぎや冷たい飲み物の摂り過ぎが原因なので、身体を冷やしてしまうと夏バテの原因になります。
お腹や足に冷えを感じた場合は入浴や腹巻といった服装で温めることを心掛けると夏バテ予防につながります。

お灸教室情報です。7月17日に『夏の養生』をテーマにお灸教室を行います。
詳細はこちらからご覧ください。