続く梅雨空、そしてお灸の世界
ブログ久しぶりに更新します。
毎日、傘が手離せない日が続いていますね。
先月、東京の渋谷のビルの中を歩いていたら、頭上にカラフルな傘たちが……。
色とりどりの半透明のビニール傘が80本、ビルの吹き抜けにつり下がっていました。
この「アンブレラスカイ」。
憂うつなこの梅雨の季節に少しでも「気持ちやこころが晴れ渡るように」との願いを込めて飾られてあるようです。
梅雨明けがほんとうに待ち遠しい毎日です。
昨年は、東日本は6月末に梅雨明け、平年でも7月21日ごろとか。
今年の梅雨明けの見通しは、関東甲信では今週の26日くらいになるとの予想です。
さて、今月の七夕の日に、女性鍼灸師フォーラム主催の『あなたの知らないお灸の世界パートⅠ』の学習会に参加してきました。
午前中は形井秀一先生からお灸についての講義がありました。
講義は松尾芭蕉の『奥の細道』の歴史の話から始まりました。
「三里に灸すゆるより…」と『奥の細道』に書かれています。
”三里”とは膝下10cmくらいにあるツボで、ここに灸をすると健脚になるといわれています。
ですので、昔の人は旅に出るときは当たり前に灸をすえていました。
灸をすることは日常的な行為だったんですね。
お灸はヨモギからつくられます。
日本では30種類以上あるそうです。
ヨモギには祭祀(さいし)に用い、邪を払う力を持つといわれています。
さて、この学習会ではお灸を販売している3つの会社が出店されていましたのでご紹介していきます。
せんねん灸さんです。各種たくさんのもぐさが並んでいます。
当院の点灸用に使うもぐさは、このせんねん灸の最上質のもぐさを使っています。
そして、当院にご来院者の方には、セルフケアのアドバイスに、せんねん灸の台座灸(だいざきゅう)を使わせていただいています。
台座灸とは厚紙で作られた台紙を通じて皮膚に伝わるタイプのお灸です(写真)。
当院を来院される方は初めてお灸をされる方がほとんどです。
そして、お灸をする前と後では体の動きが変わるので、そのお灸の効果に驚かれる方も多いです。
次にご紹介するのは、伊吹もぐさの老舗山正さんです。
写真の左側にいるのが山正公式キャラクター、おきゅう大好き「もぐさん」です。
おきゅうのすばらしさをアピールすべく、各地のイベントに参加しています。
愛すべきキャラクターは、ついつい抱きしめたくなります。
この出店で冷え性・肩こり、腰痛に効能のある「薬草入浴剤」を購入してみました。
少しぬるめのお湯に長めにつかっていると、薬草の効果が身体をじわっと温めてくれて、癒しのひと時を過ごすことができます。
最後にご紹介するのは新潟県佐藤竹衛門商店さん。
明治23年創業。120年続くもぐさ専門商です。
国産原料の最高級のもぐさの国内シェアの70%が上越です。
今は上越でモグサを作っている店は3店しかなくなってしまっています。
初夏に刈り取ったヨモギを天日干しにして倉庫に保管。
11月から生産を始めてていねいにもぐさをづくりをされている商店です。
高級” もぐさは、煙が少なく燃焼温度は低い。
お灸の温熱刺激はここちよさを感じます。
お灸の世界。知れば知るほど奥深く、そしておもしろい世界です。