東洋医学に見るお味噌の効能

misogura

毎月30日は「味噌の日」です。
味噌は、薬膳や東洋医学の世界では“毎日取り入れられる最高の養生食”として古くから大切にされてきました。

misodukuri

◎味噌の5つの効能
「味噌」は大豆・麹・塩を発酵させて作られます。発酵によって、気の巡りや消化力、体の潤いを補う作用が強まり、五臓全体の働きを高めてくれます。

味噌の効能としては
① 胃腸の働きを整える:温性のお味噌は脾胃を温め、消化力をサポートします。特に白味噌は食べると疲れやすい方や胃が弱い女性、子どもにオススメです。

② 血を補い、巡りを良くする:大豆の補血作用と発酵の巡らせる力で、月経不順や冷え、頭痛にも効果が期待ができます。

③ 体を内側から温める:特に味噌汁は手軽な温活で、妊娠中の方にも良いとされています。

④ ストレスやデトックス効果:発酵により生まれる成分が肝の働きを助け、ストレスケアや肌荒れ対策にも効果的です。

⑤ 腎を補い、アンチエイジング効果:赤味噌や豆味噌には腎を補う力が強く、冷え症や更年期のケア、疲れやすい人、老化予防としても役立ちます。

misosiru

◎四季折々の味噌を使い分ける養生
また、季節に合わせてお味噌を使い分けるのも一つの方法です。

冬:赤味噌でしっかり温活
春:合わせ味噌で巡りを整える
梅雨:白味噌で脾胃をケア
夏:冷やし汁(冷やし過ぎに注意)
秋:少し濃い味噌で乾燥対策

私は毎朝かかさずお味噌汁を飲んでいます。時間があれば鰹節を削ってだし汁を作ることもありますが、季節の野菜や魚などを入れれば、わざわざお出汁を入れなくてもおいしい味噌汁が出来上がります。

miso

◎歴史エピソードに見る意外なお味噌の効能
味噌は古くから「体を守る食」とされてきました。

私が初めて味噌のパワーを意識したのは、たばこを吸う父から味噌がたばこの害を取ってくれるという言葉を聞いて、子供心にずっとそのことを覚えていたからです。
といっても子供のころはお味噌汁は苦手でした。ちなみにわたしはお味噌汁と言わないで御御御付(おみおつけ)といっていた記憶があります。御御御付は宮中で使われていた言葉だそうで、

「みそ汁いっぱい ニコチン退散」というキャッチフレーズのポスターが昔はあったそうです。

喫煙による体内の活性酸素を大豆の抗酸化成分、発酵由来の酵素が含まれている味噌を摂ることで、喫煙の害を軽減しているようです。

江戸時代には、キセルに詰まったヤニを味噌と水で溶いたもので洗っていたそうです。

また、災害時や緊急時に味噌が使われた歴史的記録も残っています。

長崎の原爆で被爆した医師が「若布(わかめ)の入った味噌汁(赤味噌)」を摂ることで、原爆症の症状を発症しなかったという記録があります。

また、チェルノブイリ原発事故以来、当時のソ連や欧州の人々が食事に味噌を取り入れたとの報告もあります。

未来の健康づくりのためにも、ぜひ毎日の食生活に味噌を取り入れてみてはどうでしょうか。

kamiakari

◎穂高神社で『第14回 安曇野神竹灯』が開催予定
今年も穂高神社で恒例の『安曇野神竹灯(かみあかり)』が、12月5日~7日、12日~14日の金・土・日に開催されます。点灯時間は16時~20時までです。

一般参加型点灯式に参加の方は16時までに点灯用ライターをご持参ください。

今年も神楽殿のライブや神竹御朱印、かみあかりマーケット出店と年々イベント内容が華やかになっています。詳細は安曇野神竹灯からご覧ください。