1月20日の大寒とぬか床の日

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1月20日は「大寒」の日です。2月2日までの約2週間が「大寒期」で、1年で最も寒さが厳しい時期とされています。

◎大寒と東洋医学
<寒邪への注意>
東洋医学では寒さは「寒邪(かんじゃ)」として体に侵入しやすいとされています。「寒邪」は特に「腎(じん)」の働きを損ないやすいと考えられています。

「腎」は生命エネルギーの根本を司る重要な臓腑であり、体を温めたり、生命力を維持する働きがあります。このため、大寒の時期は「腎」を冷やさないように体を温める工夫がたいせつになってきます。

「腎」を助ける食材は、黒豆や黒ゴマ、クルミ、海藻類などで「腎」を強化し、寒さに対抗する力を高めてくれます。

また、首、手首、足首の「三つの首」を冷やさないように心がけ、靴下やマフラーを活用しましょう。足湯やお灸も効果的です。

<冷えと気血の流れ>
冷えによって「気血(きけつ)」の巡りが滞ると、手足の冷えや筋肉のこわばり、疲れやすさなどが現れることがあります。

特に女性は冷えの影響を受けやすい傾向があるため、この時期は身体を内側から温める食材(ショウガ、ネギ、ニンニク、シナモン)を積極的に摂り入れ、スープやお鍋など消化にやさしく温かい料理が最適です。

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◎ぬか床の日
1月20日の大寒は「ぬか床の日」でもあります。この時期が「ぬか床」作りには最適とされ、良い「ぬか床」ができると言われています。

<ぬか床の作り方>
材料
ぬか:1kg
塩:100g(約10%)
水:1ℓ
唐辛子:1~2本(防カビ用)
昆布やニンニク:適量(風味付け)

簡単な作り方
1. ボールにぬかと塩を入れる。
2. 水を少しずつ加えながら、耳たぶくらいの固さになるまで混ぜる。
3. 唐辛子や昆布を入れて容器に移す。
4. 毎日1~2回かき混ぜて発酵を促進。1週間程度で完成。

<ぬか床のお手入れ方法>
【毎日かき混ぜる】
ぬか床は放置すると腐敗する恐れがあるため、一日1回は全体をかき混ぜて空気を入れます。冬場は低温のため発酵が緩やかになり、毎日でなくても2~3日に1回程度でもOKです。

【塩分と水分の管理】
塩分が不足すると発酵が不安定になるため、味を見て適量塩を足します。水っぽくなった場合、余分な水分を取り除き、乾燥したぬかを足します。

【発酵の調整】
酸味が強すぎた場合は、追いぬか(新しいぬか)を足します。発酵を抑えたいときは、冷蔵庫で保存します。

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<漬け方のポイント>
材料の下処理として、野菜は洗って水気をしっかり拭き取り、ぬか床に入れる前に塩もみすると漬かりが良くなります。

漬ける時間はキュウリや大根であれば数時間~半日。ニンジンやカブなどは1~2日付け込むとしっかり味が染み込みます。

野菜を取り出した後は、ぬか床を整えて平らにし、表面をきれいにすることで品質も保てます。

しかし、ぬか漬けなど面倒で時間が掛かるので作れないという方には、においも少なく簡単に漬けられるぬか漬けのキットが売られています。意外にも若い方にもぬか床キットは人気のようです。

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<ぬか漬けの効能>
ぬか漬けは日本人が昔から食べている発酵食品のひとつです。

ぬか漬けは、乳酸菌や酵母菌が豊富で、腸内環境を整えてくれます。消化吸収を助け、冷えや体調不良を改善する効果が期待できます。

また、ビタミンCが効果的に摂取できて、ビタミンB1やミネラル、食物繊維も豊富。疲労回復にも効果的です。

特に女性にはうれしい効果があります。抗酸化作用があり、肌トラブルを防ぐ効果が期待できます。

また低カロリーで食物繊維が多く、満足感が得やすいので、ダイエットサポートとして強い味方になります。

私も自宅でぬか床を毎日かき混ぜています。
ぬか漬けは、今では毎日の食卓に欠かせない食材になっています。

ぜひ、この大寒期に発酵食品のぬか漬けを取り入れて冬場の健康管理に役立ててください。

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◎セルフケア教室情報
2月16日(日)にセルフケア教室を開催予定です。
2月は「冬に負けない体づくり」をテーマに自宅でできる簡単な体操と足ツボお灸をアドバイスします。詳細はセルフケア教室情報をご覧ください。