東洋医学からみる春の味覚”タケノコ”の効能

先日、農産物直売所でタケノコが安く売られていたので思わず購入してみました。
タケノコの旬は3月~5月。長野県の名産地としては飯田市や根羽村が有名です。
標高が高いので旬は5月中旬から6月初旬とちょっと遅めです。
タケノコは一度だけですが掘ったことはありますが、地面のちょっとしたふくらみを探し、根っこを傷つけないように横から土を少しずつ掘るのがコツです!
小ぶりなタケノコほど、柔らかくて香りが良いといわれています。堀りたてノタケノコは香りも良く、春を丸ごと感じられます。
タケノコを購入する場合は、先端が黄色く、外皮は薄茶色で艶があり、切り口はみずみずしい物を選ぶとよいようです。
◎おいしく食べるための下ごしらえ
タケノコには黄金ルールがあります。それは「朝掘り、即茹で」です。
朝掘ったらすぐに新鮮なうちに処理することがポイント!時間がたつと「えぐみ」という苦みが出てしまうので早めに茹でます。
【基本の下処理手順】
①外皮を数枚むき、先を斜めにカット。
②穂先に十字の切込み。
③米ぬかと一緒に1時間くらいたっぷり水の入ったお鍋でコトコトと弱火で茹でる。
④火を止めそのまま冷やす(覚める間にうま味が染み込む)とやさしい味わいに。
タケノコは、竹の若芽です。
柔らかくみずみずしいこの時期だけの特別な味わいなのでぜひ食卓の一品に添えてみてはどうでしょうか。
タケノコは、カルシウムの吸収を妨げるシュウ酸が多いのでカルシウムの多いものとの組み合わせは避けた方が良いようです。
【タケノコの栄養素】
①食物繊維:腸内環境を整え便秘を改善。
②カリウム:体の余分な塩分を排出してむくみを予防。
③チロシン:アミノ酸の一種で脳を活性化。
④ビタミンB群:代謝をサポートし、疲れにくい体づくりに。
◎東洋医学の視点から見るタケノコ
東洋医学では、食材の味がもっている性質で「酸・苦・甘・辛・鹹(かん)」の”五味”の種類に分けられています。
そして、この5つの味をバランスよく摂りいれることで、五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きを調和させると考えられています。
タケノコはニガウリやラッキョウなどと同じ「苦味」の食材です。
春は、環境の変化や気温差で体の中に熱がこもりやすい季節。
タケノコは「体内の余分な熱を鎮める食べ物」です。
タケノコを食べることで、「苦味」の持つ働きで、自然に体をクールダウンさせ、春の陽気によるのぼせやイライラを鎮め、心身を落ち着かさせる助けになります。
また、タケノコは、消化を助けたり、のどにたまった痰(たん)をすっきりさせる働きもあります。
ただし、タケノコは体を冷やす性質もあるので、食べすぎには注意!
冷えやすい人は、しょうがやネギを使ったり、温かいお料理にして食べるとバランスがとれます。
タケノコは、冬の間にじっとエネルギーをため込んで春になって一気に伸びる力強さのある食材です。心も体も整えてくれる女性にやさしい食材です!ぜひこの時期食卓の一品に加えてみてください。
◎セルフケア教室情報
5月25日(日)に『2025年 梅雨に向けての養生』を開催予定です。詳細はセルフケア教室情報からご覧ください。