11月20日は『いいかんぶつの日』
先日台所の食材を探していてすごく「かんぶつ」が多いのに気が付きました。
「かんぶつ」は保存食になるので少しずつ使ううちに、知らず知らずのうちに種類も増えてしまったようです。
あらためて私の食生活は「かんぶつ」にお世話になっているなと思いました。
◎11月20日は「いいかんぶつの日」
今日はその「かんぶつ」を見直すには良い日で「いいかんぶつの日」なのです。
11月20日になったのは、ちょっとややこしい語呂合わせに由来しています。
「かんぶつ」は漢字で表すと「干物」と「乾物」があります。
普通には海藻や野菜を乾燥させたものを「乾物」、魚貝類を乾燥させたものを「干物」と呼んでいるようです。でこの2つを組み合わせます。
「干物」の干の字は「十」と「一」からなるので11月。で1と1で「いい」と読みます。
「乾物」の乾の字は「十」「日」「十」で「十」が2つで20日。「乞(こ)う」は物を与えてくれるように求めるという意味です。
それで、これを組み合わせて「11月20日にかんぶつを乞う」と読むことができるので、11月20日が『いいかんぶつの日』になったようなのです。
日本の伝統的な保存食品であるかんぶつの魅力を再認識してほしいと、日本かんぶつ協会が制定しました。
そこで日ごろお世話になっている「かんぶつ」について調べてみる事にしました。
◎日本の「かんぶつ」の種類
「かんぶつ」は食材を乾燥させて、水分を抜いて長期保存できるようにしたものです。
水で戻すことで元の状態に近づけたり、そのまま使ったりしてさまざまな料理に使われています。
乾物の歴史は古くて、保存技術が発展していない時代から食料を長期保存するために利用されてきました。
魚や野菜を天日干しにすることで保存性を高める方法は、日本の気候に適していたようです。
また、江戸時代には流通が発達して各地で作られた「かんぶつ」が全国に広がるようになったようです。
「かんぶつ」はうまみが豊富。昆布のグルタミン酸や鰹節のイノシン酸などの成分が料理全体の味を引き立てます。また、カルシウム、鉄分、食物繊維が含まれており、健康維持にも役立ちます。
◎代表的な「かんぶつ」の種類
・海藻類:昆布、わかめ、ひじき、のり、寒天など。海藻の乾物は、みそ汁や煮物、サラダに利用されることが多く、ミネラルが豊富。
・魚介類:鰹節、煮干し、干しエビ、干し貝柱、するめなど。出汁(だし)を摂るために欠かせない存在。
・野菜類:切干だいこん、干しシイタケ、かんぴょうなど。栄養価がギュッと詰まって、煮物や炊き込みご飯に使用。
・豆類・穀物:大豆、小豆、干し納豆、高野豆腐、ゆば、ごま、雑穀など。たんぱく質や食物繊維が豊富で、健康食材として重宝されている。
・麺・粉:乾麺、麩(ふ)、米粉、持ち、小麦粉、そば粉、もちなど。腹持ちが良く、麺や粉好きの日本人に人気。
◎「かんぶつ」の魅力について
・保存性:水分が少なく、長期保存ができるため、災害時の備蓄や普段の食材ストックにも最適。
・栄養価の凝縮:乾燥させることで栄養が凝縮され、少量でも多くの栄養を摂取できる。
・風味の豊かさ:乾燥する過程で旨味が増すため、料理に深みを与える。
・環境へのやさしさ:保存料を使わず加工できるため、自然に優しい食品。
乾物は保存食としての便利さだけでなく、栄養価や味わい、そして、日本の伝統文化を感じられる魅力的な食材です。
若い頃は「かんぶつ」にまったく地味な存在で興味もありませんでしたが、年齢を重ねてくるとどこか懐かしい味わいのある素朴な「かんぶつ」が普段の食生活に増えていったように思います。
今日あらためて『いいかんぶつの日』に日本の自然と知恵が詰まった「かんぶつ」の良さを再発見したような気持ちです。
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