睡眠障害の対策と鍼灸治療について

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「春眠暁を覚えず」(しゅんみんあかつきをおぼえず)。
この春の時期によく引用される中国唐代の詩人孟浩然(もうこうねん)の有名な漢詩です。
はるか昔、高校の漢文の授業で習いました。

春になり寒さが和らいでくると寒さで目覚めることが少なくなり、ぐっすり眠れるので夜が明けたのに気づかないで寝過ごしてしまう」という意味ですが、この時期ぐっすりとよい睡眠がとれていますでしょうか?

3月は季節の変わり目。
と同時に卒業式や異動や転勤と生活環境の変化の変わり目でもあります。
ストレスや体調不良で睡眠障害を起こしている方が意外に多いようです。

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ここで睡眠に関する簡単なセルフチェックです。
□普段から運動はあまりしない
□お風呂はシャワーで済ます
□寝る直前によくテレビやスマホを見ている
□寝る直前に食事をとることが多い
□就寝時間や起床時間が不規則である

上記のような点があれば睡眠の質を下げてしまうので注意が必要です。

睡眠障害には5つのタイプがあります。
・不眠の中で最も多い寝つきが悪い「入眠障害」
・夜中に何度も起きる「睡眠維持障害」
・高齢者に多い早く目が覚める「早朝覚醒」
・目覚めが悪い「覚醒障害」
・ぐっすり眠れない「熟眠障害」
5つのタイプのどれも自律神経のバランスが崩れています。交感神経と副交感神経のの切り替えがうまくできていないため睡眠障害が起きています。

ところで、睡眠は人間にとって不可欠ですが、なぜ人生の3分の1も睡眠をとっているのでしょうか?

その理由は、睡眠が身体を疲労回復させるだけでなく、免疫力をアップさせ、脳の老廃物を取り除いて、記憶を整理し、そしてホルモンの調整など重要な働きをしているからです。

では快適な睡眠に向けて次のことに注意してみてください。
・朝はしっかり30分は日の光を浴びる。
・日中にしっかり体を動かして活動する。
・お風呂はしっかり湯船につかり、寝る90分前ぐらいに入浴を済ませる。
・夜間の光は交感神経を刺激して眠気を遅らせてしまうので、就寝前にテレビやスマホなどで強い光を浴びないようにして就寝時間はしっかり決めておく。
・朝食は炭水化物やたんぱく質をしっかりとり、夕食は少量で野菜などの食物繊維を多めに摂るようにする。

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それでもいろいろと工夫しても眠れない場合は、無理に寝ようと焦らないことです。
羊の数を数えてもなかなか寝付けないですよね。
といって眠れないからと起きてしまうことはオススメできません。

なぜなら眠れなくても体を横にしているだけでも骨髄が休まり免疫が回復してくるからです。
骨休みをしているのだと思えば眠れないことへの焦りも不安も軽減します。

さらに睡眠障害に効くツボや近年話題の「睡眠負債」、入眠サイクルについては、こちらの「お灸ビューティ 不眠」を参考になさってください。

鍼灸治療は、自律神経のバランスを整えて睡眠障害の改善に効果が期待ができます。

当院での鍼灸は全身に治療を行っていますが、睡眠障害の方には特に頭部と頚部・腹部を丁寧に施術をしております。睡眠障害でお困りの方はぜひ一度当院へご相談ください。

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