「スマホ症候群」の症状・対策と鍼灸治療

前回の「スマホ症候群」の続きです。
生活の中ですっかり便利で欠かせない存在のスマホ(スマートフォン)。

「スマホ症候群」はスマホの使い過ぎで、身体にさまざまな症状が起こることを言います。ご自身が「スマホ症候群」かどうか前回のブログでチェックしてみてください。

では具体的な症状と対策についてです。

【首の症状(ストレートネック・首こり)】
「ストレートネック」は「スマホ首」とも呼ばれています。
スマホを使っているときの姿勢の悪さが原因です。

首は横から見ると「く」の字のように骨が前に出て、緩やかなカーブになっているのが正常です。

病院でレントゲンやMRIを撮ると「ストレートネック」は首の骨のカーブがなく真っ直ぐになっています。

小さな画面でうつむきかげんで見ているため、知らず知らずのうちに頭部の重さが直接首にかかり、ピーンと首の骨(頸椎)がまっすぐになってしまった状態です。

さらに首だけでなく、頭を支えている周囲の筋肉にも負担がかかり、首こりや肩こりにつながっていきます。そのままほっておくと頭痛や手のシビレも出現してきます。

sumahokubi(対 策)
・正しい姿勢で、目の高さでスマホを見るようにする。
・効果のあるツボ:肩井(けんせい)、風池(ふうち)

【肩の症状(巻き肩)】
スマホの長時間の覗き込む姿勢は、肩が前に出て体の内側に入り込んだまま筋肉がこわばり、そのままの姿勢で元に戻らなくなるのが巻き肩です。

巻き肩は、肩こりや腰痛だけでなく、姿勢の悪さで胸が広がりにくくなり、呼吸が浅くなります。

(対 策)
・首や肩こりの筋膜リリース
・胸のストレッチ
・効果のあるツボ:風池(ふうち)・中府(ちゅうふ):手三里(てさんり)

【手の症状(腱鞘炎・しびれ)】
スマホで親指の使い過ぎにより、指のしびれや変形、手の甲が腫れて痛みが起こる腱鞘炎など手の症状が出やすくなります。

女性の場合は更年期や妊産婦にも多く、女性ホルモンの分泌低下で起こることも多いのでさらに注意が必要です。(対 策)
・手首のストレッチ
・手首用のサポーター着用
・効果のあるツボ:陽渓(ようけい)親指の付け根にあるくぼみ

【目の症状(眼精疲労・ドライアイ・視力低下)】
スマホで目を酷使すると毛様体筋と呼ばれる眼のレンズを調整する筋肉が疲労して、眼精疲労や視力低下を起こします。

またブルーライトの画面を見続けていると瞬きが減って涙の量が減少。「ドライアイ」の症状が起きます。

(対 策)
・長くスマホを見ないで時々遠くを見たり、目を休めるようにする。
・ブルーカット用の液晶保護フィルムを貼って目の疲れを減らす。
疲れ目ほぐす目の体操
・効果のあるツボ 攅竹(さんちく)は目の奥の痛み・晴明(せいめい)は目の疲労や痛み太陽(眼精疲労) 風池(ふうち)

【自律神経症状(頭痛・不眠・めまい)】
スマホを長く見ることで肩や首のコリで、交感神経の刺激が続き、頭痛や不眠、めまいなどが自律神経失調症の症状が出ることがあります。

(対 策)
・就寝1時間半前にはスマホをできる限り使わない。
・寝る前に強い光を浴びると体は日中と錯覚して交感神経が働いてしまい不眠の原因になる。
・効果のあるツボ:内関(ないかん)・労宮(ろうきゅう)

これらの対策をしても症状が改善されない場合、鍼灸治療で症状の改善が期待できる場合があるのでご検討ください。

当院の鍼灸治療では、筋肉を奥の方から緩めて血流を改善して痛みの緩和を図ります。さらに自律神経のバランスを調整して全身に治療をしていきます。

「スマホ症候群」で辛い症状を抱えている方はぜひ一度当院にご相談ください。

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