夏至の時期にお灸を据えるとよいツボ
母の実家が農家だったので、幼いころ田植えの手伝いをしたことがあります。
今は5月の連休のころから田植えをしていますが、私が小さなころは田植えといえば6月でした。
どうして田植えが5月ごろから行なわれるようになったのか、実はずっと不思議に思っていました。
そして、その理由がやっとわかりました。
苗代田や育苗ハウスで育てた苗を移植する「移植栽培」。
この栽培によって早期栽培が行えるようになったからです。
この栽培方法は、他にも保湿や水の管理、施肥、病害虫駆除の管理、雑草の制御などができるようなのです。
ところで今日6月21日は夏至(げし)の日。
1年の中で最も昼が長い日として知られています。
12月の冬至といえば、「ゆず湯」に入り「南瓜」を食べて無病息災を願うことはよく知られています。
ところが「夏至」には「これ」といった習慣や行事はあまり聞かないので、ちょっと調べてみました。
「夏至」の時期は、昔は田植えの時期であるため忙しく、特別な行事をしている暇がなかったからのようなのです。
「夏至」の時期の食べ物については「かぼちゃ」ほどは全国的に知られてはいませんが、「冬瓜(とうがん)」が食べられようです。
トウガンは水分を多く含み、体を冷やして、じめじめした蒸し暑い夏至のころの食欲不振や夏バテ予防になるようです。
むくみ、便秘、高血圧の予防、シミ予防と女性に多い症状にも効果があるとされています。
「冬至」に南のウリを食べ、「夏至」には冬のウリを食べるというわけです。
他の食べ物としては地域によって風習が異なっています。
・愛知県:イチジク田楽。不老長寿を願う。
・京都:「水無月」という三角形をした和菓子。ういろに小豆をのせて固めたもの。6月30日に食べる風習がある。
・香川:うどん
・福井:焼き鯖(さば)
・三重:みょうが・関西:タコ「稲がタコの足のようにしっかりと根を張るように」との願いから。
また、この「夏至」の時期に起こりがちな身体の変化があります。
暑さが増して、体が活発になり汗をかくことが多くなります。
汗をかくことで気が消耗され、冷たい物をついとりがち。
胃腸の働きも低下していきます。
こんな時にお灸をしたらよいツボがあります。
「中脘」。お腹にあるツボです。こちらからご覧ください。
脘は管に通じ、胃を意味しています。
胃痛、腹痛、胃痙攣(いけいれん)、胃下垂、消化不良、下痢、便秘、胃炎、胃潰瘍といった消化器系の疾患に据えるとよいツボです。
夏を迎える前に、セルフケアで元気な身体づくりをしていくことがたいせつになります。
ということで、7月にお灸教室を行います。詳細はこちらからご覧ください。