鍼灸治療は身体の症状を改善するとWHO(世界保健機構)もその効果を認めています。女性特有な疾患にとても効果があり、副作用もほとんどない、からだにとてもやさしい治療法です。

東洋医学では、体内を気・血・水が循環していると考えられています。「気」は元気や気力など、生命活動の原動力。「血」は全身に酸素や栄養、エネルギーを運ぶ血液のことで、「水」は唾液や汗など血液以外の体液を指します。

この三つがうまく循環しないで滞ると、カラダにさまざまな不調をもたらすと考えられています。それを鍼を刺したり灸を据えることで、人が本来もつ自然の治す力を呼び覚まし、3つのバランスを整えて病気になりにくいカラダをつくってくれるのが鍼灸治療です。

西洋医学では、自律神経のアンバランスが健康や疾病状態に大きくかかわりをもっているという考え方です。
日ごろ疲れやすい、寝ても疲れがとれない、不調が続いているといった症状は、副交感神経があまり働いていない状態です。
それとは逆に交感神経は働き過ぎて、いらいらや肩こり、腰痛、自律神経失調症といった症状を引き起こしています。
これらの症状は鍼灸治療をすることで筋の過緊張を緩和して、血液の循環を改善し、痛みを軽減して、自律神経のバランスを整えて症状を改善方向に向けてくれます。
では当院の鍼灸治療のご説明をいたします。

鍼(はり)

感染予防のため鍼はすべて滅菌されたディスポーザブル(使い捨て)鍼を使用しています。
パレット(受け皿)も使い捨てです。

鍼の太さは0.14mm~0.16mmの髪の毛ほどの細い鍼です。
鍼を刺したときの痛みはほとんどありません。
刺す部位や治療の強弱によって鍼の長さと太さが違います。

当院では、まず施術の最初に座った状態で腕に1本細い鍼を浅く刺します。
これは、自律神経の副交感神経を高めて、続いて行う治療に対する反応を良くするためです。
また、鍼灸治療が初めての方には、鍼を刺されるところを自分の目で見ることができます。
からだに鍼が刺入された感覚を知っていただくことで鍼への恐怖が和らぎます。

その後はベッドに仰向けになり、脈診をして、体の状態を見ながらお腹や手足に鍼をします。
その後うつ伏せになり、肩や肩甲骨周り、腰・仙骨部、頚や頭部にも鍼をしていきます。
そして最後にもう一度座った状態で鍼を刺して副交感神経を整えて施術は終了します。
症状に応じて光線療法や低周波治療器を鍼といっしょに行うことがあります。

灸(きゅう)

灸は直接もぐさをひねる直接灸と間接灸の種類に分けられます。直接灸のもぐさは上質の国産もぐさを使用しています。
種類(透熱灸・知熱灸・棒灸・灸頭鍼)や刺激量は、おからだの症状やお灸をする場所に応じて使い分けます。

当院では直接もぐさを肌に透熱するきゅうのおいては、肌に灸点紙を貼り付けています。
糸状灸(糸のように細いきゅう)では、紫雲膏(しうんこう)を塗っています。
どちらも熱さを和らげて、灸痕(きゅうこん)が残らないようにしています。

セルフケア用には台座灸(間接灸)をお勧めしています。台座灸は、土台とシールのついたお灸です(写真)。
安心・安全に、しかもかんたんに自宅で使っていただけるお灸です。