当院の駐車場のカラス対策

電柱看板

今住んでいる敷地内には電柱があります。
ここにカラスが止まってフンをして困っていました。

土地探しをしているとき、敷地内に電柱がない方がいいなと思いました。
電気は使うけれど敷地内に電柱はいらない。
という考え方は身勝手なようでしたが、電柱のない土地を探し続けました。
でも良い土地が見つからず、結果的には電柱のある敷地に家を建てました。

そして、家を建てて引っ越しをしてきた翌日のことです。
屋根の上をごぞごそと歩きまわる音がして目が覚めました。カラスがわが家の屋根の上を我が物顔で歩いているのです。

そして、敷地内の電柱に止まって優雅に「かーぁ、かーぁ」と鳴くではありませんか。
そして、電柱のすぐ横の駐車場スペースにフンのお土産まで落としていきます。駐車場こうして引っ越し翌日から、カラスとの仁義なき戦いが始まりました。といってもこの戦い、一方的に私が負けていたのですが…。

カラスのフンは酸性なのですぐに洗わないとなかなか汚れが落ちないのです。
毎朝、駐車場に落とされたフンの後始末にだんだん腹が立ってきます。
特に止まっている車に落とされるとさらに汚れを取るのが大変になります。

こちらも止まっているカラスを威嚇したり、光る銀色のセロハンを電柱のそばにつけたり。
いろいろ対策をしましたが、まったく効果はありません。
電柱のある敷地なんてやっぱり買わなきゃよかったと後悔。

こうして2年間もの間繰り広げられたフン害。
しかし、これから開業したらご来院される方の駐車場スペースになるわけです。
これは早急に解決しなくてはいけない。

そう思い中部電力に連絡をしたのでした。
数日後、調査の人が来て様子を聞くと1か月後にはカラス対策の工事をしてくれました。
カラスがとまれないように尖(とが)った釣り糸のようなものを付けてくれました。
「こんなことならもっとはやく連絡するんだったわ」とまたも後悔。

これでやれやれ安心と思っていましたが…。
以前よりは確かにフン害は減ったものの、まだ健在とばかりに駐車場の一角にその痕跡を残し続けています。

そこで再度中部電力にお願いして、今度は前回の尖った釣り糸の数を増やしてくれました。

電線

そして、電柱の真上に剣山のようなとげとげした針型鳥害対策グッズを付けてくれました。
調べてみるとこのとげは先が丸くなっていて鳥の羽を傷つけないようになっているようです。バードレスマット

この針型鳥害対策グッズの下には当院の看板が取り付けられています。
実は当院の看板を取り付けられることができたのは、敷地内に電柱があったおかげなのです。
安曇野市のこの地区は住宅区域で電柱に看板を取り付けてはいけない区域になっています。
ただし、敷地内にある電柱だけはよいことになっていたため、看板を取り付けることができたのでした。

あんなに敷地内に電柱があることを後悔したのに……。
しかし、結果的に、敷地内に電柱があったればこそ、看板をとり付けることができたのです。
悪いことばかりだと思っていたがことが、結果的によかったりする。
逆に良いと思ったことが後悔の種になったり。

長い人生にはそんなことがあります。
善悪混じり合って、人生って不思議だなあとあらためて感じた出来事でした。